マッコイ・タイナーは、ジャズ史において偉大な功績を残したジャズ・ピアニストです。
この記事では、ジャズ初心者に向けてマッコイ・タイナーの魅了や功績を紹介したいと思います。
ジャズに興味を持っている人、ジャズは好きだけど誰から聴いたらいいか迷っている人にマッコイ・タイナーはおすすめです。
目次
マッコイ・タイナーの経歴
マッコイ・タイナーは、アメリカのペンシルバニア州フィラデルフィア、1938年生まれのジャズ・ピアニストです。(マイルス・デイヴィスより12歳下)
13歳の時に母親の勧めでピアノを始め、10代で地元のジャズ・クラブのハウスピアニストとして演奏をするようになります。
クラブに出演後、一時的にアート・ファーマー楽団に所属しますが、すぐに退団してジョン・コルトレーン・カルテットに21歳で加入します。
マッコイタイナーは、コルトレーンのバンドであらゆることを吸収しジャズ史において大きな功績を遺すことになります。

コルトレーンのバンドでは、「My Favorite Things」「至上の愛」「アセンション」など多くの名演に参加しました。マッコイ・タイナーを語る時は、コルトーン抜きでは語ることが出来ません。
ジョン・コルトレーンがフリージャズに転向した為、5年ほど続いたコルトレーンとの活動は終了することになります。(コルトレーン時代:1960年~1965年)
コルトレーンと一緒にやっていた当時からリーダーバンドで演奏するようになり、1962年に初リーダーアルバム「インセプション」「トゥデイ・アンド・トゥモロウ」を発表しています。
マッコイ・タイナーは、リーダーとしてその後もモードジャズを好んで演奏しましたが、人気が低迷した時期もありました。
この頃は、ブルーノートと契約していた頃で「ザ・リアル・マッコイ」「テンダー・モーメンツ」「サハラ」などを発表しています。
1971年 マイルストーンズ・レコード社と契約して頃から人気を取り戻してきました。

マッコイ・タイナーがリーダーとして残したライブアルバムは、『エンライトメント』『アトランティス』など1970年代に集中しています。
2020年3月6日 マッコイ・タイナーはニュージャージー州の自宅で81歳の人生に幕を下ろしました。
コロナ禍で東京オリンピックが延長になった年ですから、つい最近のことですね。
マッコイ・タイナーの特徴
マッコイタイナーは、ジャズ初心者でも安心して聴くことが出来るジャズ・ピアニストの一人です。
特に20代でジョン・コルトレーンと5年ほどバンドをやっていたので、コルトーンのジャズを継承していると言われています。
当時のジャズメンがモダンジャズ以降にフリージャズやフュージョンに興味を持ったことに対してマッコイ・タイナーは主にジャズだけを演奏し続けてきました。
なので、突然手に取ったマッコイのCDで外れてしまった、ということはまずないと思います。
ごく稀に「サハラ」などジャズ初心者に聴きづらい曲があるかもしれません。

演奏の特徴は、左手を叩きつけるような弾き方です。
個人的には、リズム感があるので好きですが、ジャズ・ピアノに抒情的なサウンドを求める人には少し気になるかもしれません。
あのマイルス・デイヴィスもマッコイ・タイナーのことは嫌っていたとか。
フロント楽器の人は、後ろでピアノがガンガン鳴っていたら嫌いになるかもしれません。
そして、ジャズオンリーでつい最近まで存命だったこともあり多くのジャズ・レジェンド達と共演しています。
これからもジャズを聴いていると必ずどこかで耳にするピアニストが、マッコイ・タイナーだと思います。