ジョー・ヘンダーソンは、アメリカ出身のテナー・サックス奏者です。
多くのジャズ・レジェンド達と共演して、長期にわたり活動して多くの演奏を残しています。
この記事では、ジョー・ヘンダーソンの経歴や代表曲をどこよりも分かりやすくジャズ初心者に向けて紹介します。
目次
ジョー・ヘンダーソンの経歴
ジョー・ヘンダーソンは、1937年オハイオ州リマで生まれ、テナー・サックス奏者としてキャリアを築きました。
彼の音楽の才能は早くから認められ、学生時代から演奏活動を開始しました。
ジョー・ヘンダーソンは、ケンタッキー州のウエイン州立大学で音楽を学び、そこで同じく有名なジャズ・ミュージシャンであるトランペット奏者のケニー・ドーハムと出会いました。
この出会いが後にヘンダーソンの音楽キャリアに大きな影響を与えることになります。
1950年代(18歳)デトロイトのジャズシーンで活動。
その後、ニューヨークに移り、1960年代初頭に本格的にプロのミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせました。
1963年(26歳)には、ホレス・シルヴァーのバンドに参加し、『ソング・フォー・マイ・ファーザー』に参加。
また、1963年から1968年にかけて、ブルーノート・レコードと契約し、自身のリーダーアルバムを多数制作しました。
その中で特に有名なのは、「Mode for Joe」や「The Kicker」、「Page One」などがあります。
「Page One」では、ケニー・ドーハムが作曲した『ブルー・ボッサ』にドーハムと共に演奏しています。
1967年(37歳)からフレディ・ハバードと共にジャズ・コミュニケーションズで活動。
この時期にジャズ、ファンク、フュージョンなどの電子音楽に傾倒した時期もありました。
1980年代(43歳)ジャズ全盛期を過ぎたジャズシーンにおいて時代を代表するリーダー演奏者となり、ジョー・ヘンダーソンを代表するアルバム『ヴィレッジ・ヴァンガードのジョー・ヘンダーソンVol.1 & Vol.2』を発表します。
1992年(55歳)に発表した「ラッシュ・ライフ」は商業的にも成功を収めました。
2001年(64歳)死去
ジョー・ヘンダーソンの特徴
ジョー・ヘンダーソンをものすごく簡単に表すと「かっこいい」演奏です。
この言葉につきると言っても過言ではありません。
多くのミュージシャンが演奏しているジャズスタンダード『ブルー・ボッサ』は、ケニー・ドーハムが作り、ヘンダーソンと共に演奏したのが始まりです。
ホレス・シルヴァーの『ソング・フォー・マイ・ファーザー』の参加や、ジャズ・ロックのはしり、リー・モーガンの『サイド・ワインダー』への参加などジャズ史において欠かせない名曲にサイドマンとして参加しています。
テナー・サックス奏者のレジェンドはそれぞれ個性に溢れたミュージシャンが多い中、ジョー・ヘンダーソンの演奏は、邪魔しない洗練されたアドリブをすることでも評価が高くなっています。
ジャズのテナー・サックス奏者ランキングでは、10位以内に入ることは少ないのかもしれませんが、個人的には好きなテナー・サックス奏者の一人です。
また、マイルス・デイヴィスより11年年下ということもあり、アルバムの録音が格段に良くなっているので、音がクリアで聴きやすいのもいいですね。
「ジョーヘン」の相性で親しまれているジョー・ヘンダーソンですが、ジャズ界隈で好きなテナー・サックス奏者にジョーヘンの名前を上げる人がいたら、「なかなかやるな!」と思ってしまうかもしれません。
ジャズ初心者の人には、是非聴いてほしいミュージシャンです。