フレディ・ハバードは、アメリカのインディアナポリス出身のトランペット奏者です。
華やかでカリスマ性もあり、演奏テクニックは誰もが認めるところです。
この記事では、ジャズ初心者にも分かりやすくフレディ・ハバードの魅力をお伝えします。
目次
フレディ・ハバードの経歴
フレディ・ハバードは、1938年にアメリカのインディアナポリスに生まれました。(ハービー・ハンコックより2つ年上)
フレディの経歴は、インディアナポリスからウェス・モンゴメリーらとの交流から始まります。
1958年(20歳)ニューヨークに拠点を移して本格的にジャズの活動が始まり、オーネット・コールマン、エリック・ドルフィーそしてソニー・ロリンズらと共演しています。
1961年(23歳)当時ジャズ界で影響力の強いアート・ブレイキーのザ・ジャズ・メッセンジャーでリー・モーガンの後にトランペット奏者として加入し、揺るぎない名声を得ることになります。(同バンド加入期間は、3年間)
その後は、ブルーノート・レコード初登場にしてバンドリーダーを務めた「オープン・セサミ」から始まり、多くの演奏をブルーノートに残しています。

ブルーノートでは、当時最先端の音楽であるフリージャズの演奏も録音していますが、完全にそっちの方向にとらわれることはなかったようです。
1970年(32歳)フレディの最もよく知られたアルバム「Red Clay」を発表。
参加メンバーはロン・カーター(ベース)、レニー・ホワイト(ドラム)、ハービー・ハンコック(ピアノ)、ジョー・ヘンダーソン(サックス)
1976年(38歳) ハービー・ハンコックが率いるV.S.O.P.クインテットのメンバーに加入し、ここでフレディの優れた録音を残しています。
その後はスムージージャズのアルバムを出すなどフレディの音楽に対する表現の欲望は留まることを知りません。
2008年(70歳)心臓発作により帰らぬ人となりました。
フレディ・ハバードの特徴
フレディ・ハバードの特徴としては、上手さです。
筆者は、フレディ・ハバードの名前こそ聞いたことありましたが、それほど詳しく知りませんでした。少し調べてみるとジャズ・トランペット奏者のランキングでは、マイルス・デイヴィスに続く4位で、ジャズトラペットにおいては非常に有名なジャズ・トランペット奏者の一人です。
ハービー・ハンコックが率いるV.S.O.P.クインテットを始めて見た時、てっきりマイルス・デイヴィスの黄金のクインテットを再編成するために、マイルス・デイヴィス無き後にマイルスの代役としてルックスもマイルっぽいフレディ・ハバードが起用されたのかと勝手に思っていました。
V.S.O.P.クインテットの結成時は、マイルスは病気で活動を中止していましたが、存命中でした。ハービー・ハンコックがフレディ・ハバードが適任と判断し器用したのだと思われます。
演奏テクニックは非常に高いです。ルックスは抜きにして選ばれるべくして選ばれたわけです。
何でもできる人、何でもやりたい人なので「器用貧乏」と言われることもあるようですが、経歴を見ても貧乏ではないと断言します。

ハービー・ハンコックの代表曲「処女航海」に参加。
ジャズ通の中では名曲と言われているオリバー・ネルソンの『ストールン・モーメント』に参加しているのもフレディ・ハバードです。
この曲は、誰でも一度聴くと覚えてしまうほどの名曲です。
いろいろな音楽に挑戦してきたフレディ・ハバードですが、彼の音楽ジャンルをひと言で言うと「ジャズ・ロック」です。
もちろんビ・バップやフリージャズ、スムーズ・ジャズなど全てにおいてクオリティは高いのですが、ジャズ・ロックを格調高く表現しているのがフレディ・ハバードです。
しかも彼の活躍した年代は比較的近年なので音源がクリアなのもジャズ・ファンとしては嬉しいです。
好きなジャズ・トランぺット奏者を聴かれて少し通ぶった回答をしたい時は、フレディ・ハバードの名前を出すのは、ありだと思います。
ジャズ初心者には、是非早めに聴いてほしいジャズ・トランペット奏者です。
代表曲1 Red Clay
演奏は、1:06から