ハービー・ハンコックは、今や世界の音楽シーンで大御所と言われるジャズ・ピアニスト、音楽プロデューサーです。
この記事では、ハービー・ハンコックの経歴・功績から特徴までジャズ初心者の人に分かりやすく説明します。
ハービー・ハンコックの音楽を知ると現代ジャズの理解がより深まりますね。
目次
- 1 ハービー・ハンコックの経歴
- 2 ハービー・ハンコックの特徴
- 3 代表曲1 Miles Davis Quintet Live at Teatro dell’Arte in Milan
- 4 代表曲2 カンタロープ・アイランド(Cantaloupe Island)
- 5 代表曲3 Maiden Voyage
- 6 代表曲4 Rockit (Official Video)
- 7 代表曲5 Watermelon Man
- 8 代表曲6 Domo The V.S.O.P. Quintet – Live Under The Sky
- 9 代表曲7 Dolphin Dance (Piano Solo)
- 10 代表曲8 Actual Proof (Experience Montreux)
ハービー・ハンコックの経歴
ハンコックは1940年にアメリカ合衆国イリノイ州シカゴで生まれました。(マイルス・デイヴィスより14歳下)
7歳でピアノ・レッスンをはじめ、11歳のときにはクラシック音楽の世界に足を踏み入れ、ジャズの演奏は、高校時代に始めました。
大学に進学し電気工学を専攻していましたが、コールマン・ホーキンスからの電話をきっかけに1960年にプロとしてスタートしました。
1962年(22歳)に有名な「ウォーターメロン・マン」を収録した自身初のスタジオアルバム「テイキン・オフ」を発表し、大ヒットとなりました。ここからハービー・ハンコックの音楽人生が本格的に始まります。
1963年(23歳)、当時絶頂のマイルス・デイヴィスより声が掛かり、若く感受性豊かな時に5年間マイルス・デイヴィスとグループを組んでいました。
この頃、ハービー・ハンコックの代表曲とも言える「処女航海」を発表しています。

1969年にはマイルス・デイヴィスが『ビッチェズ・ブリュー』を発表した同時期に、ハービーもエレクトリックサウンドに傾倒していきます。
1973年には「ヘッド・ハンターズ」を発表して大ヒットを飛ばしています。
1976年には、「V.S.O.P.クインテット」を結成し世界中をツアーしました。
まだまだ続きます。
その後は、ヒップホップを大胆に導入。DJのスクラッチを多用した曲でクラブミュージックにも大きな影響を与えました。

デクスター・ゴードンが主演「ラウンド・ミッドナイト」の音楽監督を担当しアカデミー作曲賞を受賞。
2003年からアジア最大級のジャズイベント「東京JAZZ」の総合プロデュースを担当して、今だ健在で音楽業界に存在感を示しています。
ハービー・ハンコックの特徴
ハービー・ハンコックほどジャズで成功している音楽家はいないかもしれません。
若くして大ヒットを飛ばし、その後も新しい音楽を作り、キャッチーなメロディーを作って大衆にも評価され続けてきました。
常にジャズの世界で新しい音楽を作り続けてきたマイルス・デイヴィスをハービー・ハンコックは、追いかけ続けてきたように感じます。
ただ、マイルスと比べることはおこがましいですが、メロディーとして大衆から指示されたのは、ハービー・ハンコックの方だと感じます。
マイルス・デイヴィスは、大衆より2歩くらい前を走って、ハービーの場合、大衆に合わせた曲作りでしょうか?

ジャンル分けするとハービー・ハンコックは、ジャズ・ピアニストになりますが、作曲家としても音楽プロデューサーとしても超一流です。ここまでクオリティーの高い音楽家はいません。
多くのミュージシャンが職人のように演奏を極める人が多い中、ハービー・ハンコックの才能は、自分が演奏する曲を音楽として全体プロデュースできるところだと感じます。
同年代のピアニストとして、またマイルス・デイヴィスの門下生としてチック・コリア、キース・ジャレットと比較されることありますが、マイルス・デイヴィスの距離としてはハービー・ハンコックが一番近いですね。
それぞれのピアニストがどんな音楽をやってきたのか聴き比べてみるとジャズの聴く楽しさが増すと思います。
東京ジャズでは若い人達とよくセッションをしていましたが、その時の表情から人間味あふれる人物なので皆から愛される人なんだろうなと予想がつきます。
マイルス・デイヴィスが晩年の時、若い人達とライブをやっている映像もたくさんありますが、マイルスの場合、周りはかなり気を使いながら演奏しているように見えます。
ハービーの場合は、皆音楽を楽しんでいるように見えます。その違いは大きいですね。
ハービー・ハンコックは、ジャズ初心者なら誰でも一度は演奏する「ウォーターメロン・マン」「カンタロープ・アイランド」を作っており、この2曲だけでも大きな功績です。
今も現役でやっているので、これからも長く私たちに素敵な音楽を聴かせてほしいものです。
ハービー・ハンコックは、創価学会インタナショナルの会員です。