この記事では、音楽ジャンルのひとつのフュージョンについて初めての人にも分かりやすく説明します。
この記事を読んでますます音楽を好きになってもらえると嬉しいです。
目次
フュージョンとは?すごく簡単に説明します
「1970年代後半、ジャズを中心にロック、ラテン、クラシックを融合(フューズ)させた音楽のジャンル」と説明できます。
音楽の形態としては次の通り
- 軽快(16ビートが多い)
- エレクトリック楽器を使用
- 演奏者のテクニック重視
以上です。
1940年代に始まったビバップでモダンジャズの大きな流れがスタートします。
その後は、クールジャズ、ハードバップ、モードジャズなどジャズは常に新しいサウンドを求めて変化して来ました。
そこで行き着いたのが、フュージョンです。
フュージョンを調べてみるとはっきりした定義はありませんでした。
フュージョンを調べていると言葉としても「クロスオーバー」「ロックジャズ」「ファンクジャズ」「エレクトリックジャズ」「アシッドジャズ」などいろいろな言葉が出てきます。
それぞれの言葉に私が持っているイメージはあるのですが、それが正しいのか?一般的か?と問われると自信が持てないくらい、皆さん、自分で使いやすいように言葉を使っています。
そうなんです。ジャズの行き着いた先の音楽をフュージョンと言い、かなり大雑把なジャンルと考えてそんなに間違いはないです。
クロスオーバーとフュージョンとは?
他のジャンルの音楽は、比較的誰が始めたのか、いつ始まったのか、が説明しやすいのですが、フュージョンはとても曖昧です。
ただ、唯一フュージョンが始まるきっかけになった曲として紹介したいのが、この人のこの曲です。
「ビッチェズ・ブリュー」 マイルス・デイヴィス
「ビッチェズ・ブリュー」は、今までのマイルス・デイヴィスとは全く違うジャズとロックの融合した曲で、その後のロック界にも多大な影響を与えました。
1970年に発表された「ビッチェズ・ブリュー」以降にジャズと他のジャンルの音楽を融合させた曲が多く発表されました。
1972年頃から、他ジャンルと融合させた曲を「クロスオーバー」と呼ぶようになりました。
なので、マイルス・デイヴィスの「ビッチェズ・ブリュー」はクロスオーバーとも言いませんし、もちろんヒュージョンとも言われません。
「クロスオーバー」は、ロックだけでなくラテン、R&B,ソウル音楽、クラシック音楽とジャズの融合も含まれます。
このクロスオーバーと呼ぶ時代を経て、その後もう少しポップな感じに仕上げてきたのが「フュージョン」です。
なので、「クロスオーバー」は、どのジャンルの曲が融合されたのか分かるゴツゴツしたイメージがありますが、「フュージョン」はより洗練されたイメージになります。
なので、フュージョンを代表する曲としてはっきり紹介することは出来ません。
それでも以下にフュージョンを代表する曲を上げてみました。
深く考えず「なるほど、そんなもんか」という気持ちで一度聴いてみてください。
「リターン・トゥ・フォーエヴァー」 チック・コリア
マイルス・デイヴィスの「ビッチェズ・ブリュー」に参加したチック・コリアがマイルス・デイヴィスのバンドを脱退後に発表したのが、「リターン・トゥ・フォーエヴァー」。
フュージョンを紹介する上ではとても有名なのでここに紹介しますが、それほど軽快な曲ではありません。ラテン色の強いアルバムです。
「ティーン・タウン」ウェザー・リポート
ウェザー・リポートは、ジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターが中心となり1970年に結成されたジャズ、フュージョンバンドです。
フュージョンを説明する時には、このバンドは欠かせません。
結成して14年程存続しているバンドですが、ジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーター以外は目まぐるしく入れ替わっています。
そこで、伝説のエレキベーシストのジャコ・パストリアスも一時期一緒にやっています。
ジャコ・パストリアスが加入していた「ティーン・タウン」を紹介します。
「キャプテン・フィンガーズ」 リー・リトナー
リー・リトナーは超有名なギタリストです。日本にもよく来ていますので是非チャンスがあったら聴いてみてください。
フュージョンを紹介するには欠かせない一人です。最初にヒュージョンの形態を紹介しましたが、「快適」「エレクトリック楽器」「テクニック重視」がはっきり分かる曲ですね。
「シカゴソング」 デビッド・サンボーン
デビッド・サンボーンもフュージョンを説明するにはどうしても外せないサックスプレーヤーです。
デビッド・サンボーンの曲はノリノリの曲が多いのかと思いきや、メロディアスなバラードも素晴らしいです。
「ストリート・ライフ」 ザ・クルセイダーズ
ピアノ、キーボード奏者のジョー・サンプルが中心となったフュージョンバンド。
ギタリストのラリー・カールトンもしばらく一緒にやっていました。
カシオペア
フュージョンと言ったら日本のカシオペアを紹介すると一番イメージに合っています。とにかく上手い。