【スウィングジャズの名曲と代表作曲家】初心者でもこの4人を聴いたらすぐ理解できます。

スウィングジャズ ジャズ

スウィングジャズは、ビバップ以前に流行ったジャズです。

スウィングを言葉で説明すると、ジャズは三連と言われていますが、その中で最初のふたつを繋げて2:1の割合で「タッカ、タッカ」というリズムがスウィングです。

少し調べてみるとこの2:1の比率は微妙に違う比率もあるとか、いや~、深いです。

とても分かりやすく言うと日本の童謡「うさぎとかめ」「浦島太郎」のリズムもはねています。いわゆるスウィングしています。

ちなみに1929年に世界大恐慌が始まり1939年に第二次世界大戦が始まっています。その混沌とした時代を彩ってくれた音楽がスウィングジャズです。

デューク・エリントン(Duke Ellington) スウィングジャズを代表する作曲家

スウィングジャズを代表する作曲家と言えば、何といってもデューク・エリントンです。

1899年生まれのデューク・エリントンは、小学生の頃からピアノを習い高校生で作曲理論など学んでいます。

1930年にあの有名な「A列車で行こう」を発表しています。世界大恐慌の1年後という混沌とした時代で、世の中が楽しい華やかな音楽を求めていたところもあると思います。

デューク・エリントンは、優れた作曲家ということに間違いはありませんが、実際自分の楽団で別の人が作曲をしているケースもあり、ウェキペディアには作曲という言葉を使わずに代表曲として紹介されています。

それにしてもデューク・エリントンは、後世に残る名曲を残しています。

音楽の基本は、何といってもメロディーですね。

デューク・エリントンの代表曲
・A列車で行こう
・キャラバン
・スウィングしなけりゃ意味ないね
・Cジャムブルース
・サテン・ドール
・ソフィスティケイテッド・レディ
ちなみにスティービー・ワンダーが、デューク・エリントンのトリビュート曲として「Sir Duke」を1977年にリリースしています。「Sir Duke」は誰もが聞いたことある名曲ですね。

カウント・ベーシー(Count Basie) スウィングジャズを代表する作曲家

カウント・ベーシー(1904年生)は、ジャズピアニスト、バンドリーダーとしてスウィングジャズに大きな功績を残しました。

今回紹介する4人のミュージシャンは、それぞれすごい人なのですが、中でもデューク・エリントンとカウント・ベーシーのバンドは、大きな影響を与えています。

カウント・ベーシーのサウンドは、抜群のリズム隊によるリズム感や躍動感を感じることができます。

ひと言で説明するとスウィングジャズの象徴ですね。

そしてカウント・ベーシーバンドの花形として、テナー・サックス奏者、レスター・ヤングが在籍していました。レスター・ヤングは、チャーリー・パーカーが若い頃に憧れていたテナー・サックス奏者として有名です。

グレン・ミラー(Alton Glenn Miller) スウィングジャズを代表する作曲家

グレン・ミラー(1904年生)は、トロンボーンから始めスウィングジャズの作曲者、アレンジャー、バンドリーダーとして活躍しています。

他の有名ミュージシャンと違い、グレン・ミラーは最初の頃は比較的目立たない時代もありました。自分の楽団を持ったのが1937年ですから、スウィングジャズとしてはちょい遅咲きです。

しかしyoutubeで検索してみると我々日本人にとって、とても馴染みのある曲を多く残しています。

一度聴いたら忘れない。キャッチ―なメロディー。そんなイメージです。

私は、個人的にはスリリングなビバップやモードジャズの方が好きですが、少し落ち着いて、夜にビールでも飲んで仲間たちと会話を楽しみながら聴くにはスウィングジャズも悪くないと思います。

キャッチ―なメロディーでスウィングジャズを楽しみたい時には、グレン・ミラーの音楽はとてもぴったりくる音楽です。

グレン・ミラーの代表曲
・イン・ザ・ムード
・ムーンライト・セレナーデ
・茶色の小瓶
・真珠の首飾り

ベニー・グッドマン(Benny Goodman) 「スウィングの王様」

ベニー・グッドマンは、クラリネット奏者、バンドリーダーとしてスウィングジャズの歴史に名前を残しました。

1909年に生まれたベニー・グッドマンは、小学生の頃からクラリネットを習い11歳のときには演奏家としてデビューしています。

その後自分の楽団を結成し順調な音楽人生を歩み、1938年のカーネギーホールで初めてジャズコンサートを行い「スウィングの王様」と称されることになりました。

代表曲は、何といっても「シング・シング・シング」。

もちろん他にも代表曲はたくさんあるのですが、youtubeで他の曲を聴いても、私には実はピンときませんでした。

一般的な日本人には「シング・シング・シング」以外の曲はそこまで有名ではないのかもしれません。

「シング・シング・シング」ですが、実は作曲者は、トランペット奏者のルイ・プリマという人。その後、フレッチャー・ヘンダーソンが編曲を担当しベニー・グッドマン楽団で演奏して一躍有名になりました。

「シング・シング・シング」で印象的なのは、ドラムのイントロやソロ。ジーン・クルーパーが叩いていますので覚えておいてください。

いずれにしても、ベニー・グッドマン楽団の演奏は、本当に踊りだしたくなるようなサウンドです。クラリネットを演奏しているベニー・グッドマンの前でペアダンスをしているところが目に浮かんできます。

ベニー・グッドマンは、ロシア系ユダヤ移民の子として生まれ、人種差別が激しかった時代に肌の色に関係なくミュージシャンを雇用しています。黒人だけにとどまらず、スウィングジャズの流行に大きな功績を残した人です。

映画「スウィングガール」で聴いたことある人も多いと思います。

スウィングジャズ まとめ

スウィングジャズは、古き良きアメリカを感じることができる楽しい音楽です。

ジャズの楽しさを感じます。純粋に「音楽を楽しみたい」という意思かもしれません。

もう一度4人をまとめてみますね。

デューク・エリントン
ピアニスト、名曲多数
・A列車で行こう
・キャラバン
・スウィングしなけりゃ意味ないね
カウント・ベーシー
ピアニスト、抜群のリズム感
・April in Paris
グレン・ミラー
トロンボーン、名曲多数
・イン・ザ・ムード
・ムーンライト・セレナーデ
ベニー・グッドマン
クラリネット、カーネギーホールで初のジャズコンサート
・シング・シング・シング

今回は、スウィングジャズの名曲の紹介で4名を上げましたが、スウィングジャズだけにとどまらず、ジャズの歴史に大きな功績を残した人にトランペット奏者、ボーカルのルイ・アームストロング(サッチモ)も忘れてはいけません。

また、スウィングジャズで多くのボーカリストも有名になっており、エラ・フィッツジェラルドフランク・シナトラも活躍しています。

スウィングジャズを知ると、ここから始まるモダンジャズの世界もますます興味深いものになってきます。

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