ミルト・ジャクソンは、アメリカ出身のヴィブラフォン奏者です。
モダン・ジャズ・カルテットのリーダーとしてモダン・ジャズに多大な影響を残しました。
モダン・ジャズ・カルテットは、МJQと呼ばれています。
この記事では、そのミルト・ジャクソンの経歴と代表曲をジャズ初心者に向けて分かりやすく紹介します。
目次
- 1 ミルト・ジャクソンの経歴
- 2 ミルト・ジャクソンの特徴
- 3 代表曲1 They Can’t Take That Away from Me – Meet Milt Jackson
- 4 代表曲2 For Someone I Love – Sunflower
- 5 代表曲3 The Cylinder – The Ballad Artistry Of Milt Jackson
- 6 代表曲4 Dr. Jackle – Miles Davis and Milt Jackson – Quintet / Sextet
- 7 代表曲5 Bags’ Groove
- 8 代表曲6 Lillie
- 9 代表曲7 Softly, as in a Morning Sunrise – MJQ
- 10 代表曲8 Round Midnight
ミルト・ジャクソンの経歴
ミルト・ジャクソンは、1923年アメリカのデトロイトに生まれました。(マイルス・デイヴィスより3つ年上)
若い頃からデューク・エリントンやカウント・べーシーを聴いてジャズに興味ともっていました。
ミシガン大学で音楽を学び、デトロイトで演奏中ディジー・ガレスピーに認められ、1945年(22歳)ニュヨークに同行しガレスピー楽団に参加します。
その後フリーとなりマイルス・デイヴィス、セロニアス・モンク、チャーリー・パーカー、レイ・ブライアントらと共演を重ねました。
1951年(28歳)ミルトは、ミルト・ジャクソン・カルテット(MJQ)を結成します。
メンバー:ジョン・ルイス(ピアノ)、パーシー・ヒース(ベース)、ケニー・クラーク(ドラム)
翌年にモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)とグループ名を変更します。
またピアノのジョン・ルイスがバンドリーダーになっています。
ちなみにミルト・ジャクソン・カルテットもモダン・ジャズ・カルテットもMJQと呼ぶのが洒落ていますね。
1974年(51歳)MJQは一旦解散してミルト・ジャクソンはフリーで活動することになります。
1981年(58歳)MJQを再結成して日本武道館でもコンサートを行いました。
1999年(76歳)帰らぬ人となりました。
ミルト・ジャクソンの特徴
ミルト・ジャクソンを簡単に紹介すると、MJQのメンバー、ヴィブラフォンの第一人者であることです。
MJQは結成してしばらくするとバンドリーダーをジョン・ルイスにしていますが、何と言ってもミルト・ジャクソンの存在感は大きいです。
一度解散していますが、7年度に再結成をしてその後も長くMJQで活動を続けたことは、MJQのメンバーとの相性がよかったのだと思います。
ジャズでは、マイナーな楽器のヴィブラフォン奏者でも有名です。
恥ずかしながら筆者はヴィブラフォン奏者で有名な他のミュージシャンの名前を思い出すことができません。
当時、ミルト・ジャクソンは、ヴィブラフォン奏者としてライオネル・ハンプトンの影響を多大に受けたとの記録があります。
ライオネル・ハンプトンも有名なミュージシャンなのですが、ヴィブラフォンという楽器を有名にしたのはミルト・ジャクソンに間違いないと思います。
ちなみにヴィブラフォンと似ている楽器でマリンバがあります。
ヴィブラフォンの有名な曲は「ルパン三世のテーマ」
マリンバはクラシック音楽や「今日の料理のテーマ」が有名


さて、ミルト・ジャクソンの音楽に戻りますが、当時から管楽器のないバンド編成はクールと言われていました。
確かにヴィブラフォンの音も関係していますが、かっこいいという意味もありますが、涼しげという意味でもクールだと思います。
MJQの音楽は夏聴くと雰囲気いいですよ。
MJQの演奏ではジョン・ルイスがクラシックの雰囲気をかもし出すこともあり、他のコテコテのジャズとは違う雰囲気があります。
どこかではミルトの演奏は、ファンキーという評判もありますが、筆者にはそこまで断言できる材料を持ち合わせていません。
ただ、ミルトの演奏は、ソフトなのに芯があるアドリブからどの楽器と共演してもバランスよくミルトの世界に引き込めるテクニックを持っているのだと思います。
そうなんです。ミルト・ジャクソンの演奏は「心地いい」音楽なんですよね。
今年の夏には、是非聴いてみてください。