モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】は、ミルト・ジャクソンによって結成されたジャズバンドです。
私が、ジャズ初心者の頃、レコード店に行って「誰を聴いたらいいのかな」とジャズレジェンドを探していた時に目についてよく聴いていました。
管楽器を使わない軽めのジャズが好きな人にとてもおすすめです。
目次
- 1 モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】の経歴
- 2 モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】の特徴
- 3 代表曲1 朝日のようにさわやかに(Softly, as in a Morning Sunrise)
- 4 代表曲2 ジャンゴ(DJANGO)
- 5 代表曲3 コンコルド(Concorde)
- 6 代表曲4 G線上のアリア(+ The Swingle Singers)
- 7 代表曲5 バグズグルーブ(Bags’ Groove)
- 8 代表曲6 J. S. Bach, preludes & fugues : Vol.1 ジョン・ルイス(John Lewis)
- 9 代表曲7 Bags’ Groove(take 1)- Miles Davis Milt Jackson
モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】の経歴
モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】は、ディジー・ガレスピーのビッグ・バンドで演奏していたミルト・ジャクソンが、同じバンドにいたジョン・ルイス、ケニー・クラークらを誘って1951年に結成したジャズバンドです。
当初は、ミルト・ジャクソン・カルテットというバンド名でしたが、翌年にモダン・ジャズ・カルテットと変更しています。
ミルト・ジャクソンは、ジャズでは珍しくビブラフォン奏者でモダン・ジャズ・カルテットの室内音楽的な特徴を方向付けています。
結成当初は、ミルト・ジャクソンとピアノのジョン・ルイスが、音楽担当を全て引き継ぐようになって、いい意味でモダン・ジャズの世界でも独特なサウンドを決定付けることになります。
ミルト・ジャクソンが1974年にグループを去るとすぐに解散しますが、1981年に再結成して1994年に最後の録音を発売しています。
それにしてもこれだけ長期間音楽活動を続けただけでも大したものですよね。
ちなみにミルト・ジャクソンは、1923年アメリカのデトロイトに生まれました。(マイルス・デイビスの3つ年上)
一方、ジョン・ルイスは、1920年アメリカのイリノイ州で生まれたジャズピアニストです。(ミルト・ジャクソンより3つ年上)
ジャズとクラシック音楽の融合を追求してMJQを独特なバンドに成長させました。
モダン・ジャズ・カルテット【MJQ】の特徴
当時のジャズ・バンドのほとんどは、「個人名+編成」をバンド名にしていましたが、グループとして個人名を使わず「モダン・ジャズ・カルテット」として長期間演奏をしてきたことにこのバンドとしての特徴があります。
ジャズは、メンバーが変わっても当然のこと音楽として成立しますが、モダン・ジャズ・カルテットが目指す音楽は違っていました。
演奏をよく聴いてみると随所にキメがあり、音楽リーダーであったジョン・ルイスの個性を感じます。
そう言えば、この時期のジャズの演奏は、よくジャンル分けをして評価されることが多いですが、モダン・ジャズ・カルテットは明確にジャンル分けされていません。
もしも、MJQの後に「クラッシックを取り込んでキメの多い演奏」を追求したバンドが出てきたら、ジャンル分けされていたと思いますが、MJQに継ぐバンドが出てこなかったので、それもありませんでした。
そうなんです。MJQと似ているジャズバンドはないんです。
他のジャズレジェンドの経歴を見てみるといろいろなジャズメンと繋がっているので、経歴を読むと音楽のストーリーが何となく分かるものですが、MJQの場合、MJQだけで完結しているので、それも分かりません。
ジャズの演奏というと一般的に「感性」「情熱」をイメージするところ、モダン・ジャズ・カルテットの演奏は、ステージ上でタキシードを着て演奏しており、演奏のキメも多く、ジャズのイメージに静かに抵抗してきたような印象もあります。
モダン・ジャズ・カルテットは、1981年に再結成後に来日していますが、その際、「笑っていいとも」に出演し、ジャズ好きでトランペットを吹くタモリと共演しており、当時のタモリさんは緊張しまくって演奏していました。