「ナベサダ」渡辺貞夫の経歴・代表曲をどこよりも分かりやすく紹介します。

渡辺貞夫 ジャズ

渡辺貞夫は、日本を代表するジャズ・サックス奏者です。

ジャズ初心者は、本場アメリカのレジェンドを先に聴くことが大事だと思いますが、ひと通り聴いて「日本人のジャズメンを知りたい」と思ったら、渡辺貞夫は絶対に聴いておいた方がいいサックス奏者ですので、紹介します。

この記事では、渡辺貞夫の経歴とジャズ界に残した名曲をジャズ初心者に向けてどこよりも分かりやすく紹介しています。

渡辺貞夫の経歴

渡辺貞夫は、1933年生まれ栃木県出身のジャズ・サックス奏者、作曲家です。(マイルス・デイヴィスより7歳年下)

演奏する楽器は、アルト・サックス、フルート、ソプラーノ・サックスです。

今年2022年には、御年89歳になりますがますます元気に現役でステージに立っています。

渡辺貞夫は、栃木県宇都宮生まれ。父親が琵琶師だったこともあり音楽に溢れた家庭で育っています。

終戦は、12歳に迎えていますが、戦後上映された「ブルースの誕生」に刺激を受け、どうしてもクラリネットを吹いてみたくて父親に懇願して買ってもらいました。

そこから音楽一筋の渡辺貞夫の人生が始まります。高校卒業の2週間後には上京しています。

当時の日本は楽器を教えてくれる人もいない環境でしたが、独学でアルト・サックスをマスターしてしまいました。

転機が訪れたのは、1953年(20歳)当時のジャズのトッププレイヤーだった穐吉敏子のバンドに誘われたことです。

渡辺貞夫は、穐吉敏子から多くの刺激を受けますが、3年後に穐吉が渡米したことで渡辺は、若くしてバンドリーダーになりました。

1961年(28歳)渡辺は、初リーダーアルバム「渡辺貞夫」を発表しました。

翌年にはアメリカ ボストン市のバークリー音楽院に留学し本場のジャズに触れることになります。

この時、既に結婚して子供もいたということも驚きですが、迷っていた渡辺の背中を押したのは奥さんだったということも驚きでした。

アメリカでは、バークリー音楽院で勉強した後、家でも練習をして夜もアルバイトで演奏をしていたとか。

本場なのですぐにアルバイトのオファーはありませんでしたが、2年目からはコンスタントにオファーがあったということです。

渡辺は、アメリカ時代に多くのミュージック仲間と出会うと同時にその後の自身の音楽に大きな影響を与えたボサノヴァに出会いました。

1965年(32歳)帰国後は、日本のジャズ界で活躍して、ボサノヴァをジャズの世界に広めた一人と言われています。

1978年(45歳)アルバム「カリフォルニア・シャワー」が大ヒットします。

このアルバムには、リー・リトナー、チャック・レイニー、ハービー・メイソン、デイヴ・グルーシン等豪華メンバーを従えた渡辺貞夫を代表するアルバムとなりました。

渡辺貞夫は、デビュー当初はビバップをバリバリと演奏していましたが、ボサノヴァに出会ってからはかなりソフト路線にハンドルを切り、アフリカのリズムを取り入れるなど自分の音楽を追い求めてきました。

渡辺貞夫の特徴・名曲

ジャズ初心者の方が、日本のジャズを聴こうと渡辺貞夫を聴くと少しイメージが違うかもしれません。

渡辺が演奏してヒットしている曲は、ほとんどソフト路線で細かくジャンル分けをするとヒュージョンになります。

ヒュージョンと言ってもレゲエっぽいアレンジやアフリカっぽい演奏が中心です。

私のイメージでは、渡辺貞夫の音楽は「リゾート」「アイランド」「癒し系」です。

ジャズは、変化し続けている音楽なので渡辺貞夫が行きついた音楽が、これなのだと思います。

ただ、ジャズのスタートはバリバリのビバップだったようで穐吉敏子さんとのバンドでは、相当鍛えられたと語っています。

当時の日本ではアルト・サックスを教えてくれる先生がいないところでサックスをマスターした訳ですから、相当の練習量だったと想像できます。

80歳を過ぎてもますますお元気で東京ブルーノートでもライブを開催していますが、誰かの感想がネットに掲載されていましたが「全ての音が気持ちいい」と書いていました。

ライブではビパップも多く演奏するようですし、これだけの人ですからメンバーは無名でも超一流です。

一般的にジャズのレジェンドというと堅物な性格の人が多そうですが、渡辺貞夫はかなり気さくな性格みたいです。

大昔、草刈正雄とCMに出ていました。

「夜のヒットスタジオ」など流行歌手が出演する番組にも時々出演されています。

もちろんお会いしたことはないので想像でしかありませんが、昔から素晴らしいメンバーに囲まれて演奏したり、年のかなり離れた後輩とも演奏したり、誰とでも仲良くやれる人だと思います。

インタビューを受けている表情を見ても「気さくでかっこいいオヤジ」ですね。

後、この年代にしてはオシャレですね。

戦後の日本では、アメリカ文化が流行っていました。(最近は戦略的に流行らせたのだと思いますが)

渡辺が若い頃は、どうやったらアメリカ人のようにかっこよくなれるか、を常に考えていたとか。

草刈正雄と出演したCMの影響が強いので、顔のかっこよさを見逃しがちですが、顔立ちもかなりのイケメンです。

一般的にあなたの近くにいる90歳近い男性を想像してみてください。

渡辺貞夫ほどかっこいい男性はいないと思います。

代表曲1 California Shower

Sadao Watanabe、Lee Ritenner、Dave Grusin

代表曲2 ORANGE EXPRESS

代表曲3 My Dear Life

代表曲4 モーニング・アイランド

代表曲5 Nice Shot!

代表曲6 Blue Monk (Tokyo Jazz 2006)

上原ひろみ、Chik Corea、Hank Jones

代表曲7 コンファメーション

“SADAO WATANABE 渡辺貞夫 BOP NIGHT 2021” BLUE NOTE TOKYO Live 2021

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