レッド・ガーランドは、ジャズ最盛期に活躍したジャズ・ピアニストです。
ジャズ初心者にも聴きやすい演奏が有名で、どの演奏を聴いてもレッド・ガーランドとしての心地よい演奏を聴くことができます。
この記事では、ジャズ初心者に向けてどこよりも分かりやすくレッド・ガーランドの経歴や代表曲を紹介しています。
目次
- 1 レッド・ガーランドの経歴
- 2 レッド・ガーランドの特徴
- 3 代表曲1 Groovy / Red Garland Trio
- 4 代表曲2 Almost Like Being In Love
- 5 代表曲3 There’ll Never Be Another You – Red Garland
- 6 代表曲4 Bye Bye Blackbird – Miles Davis,John Coltrane, Red Garland
- 7 代表曲5 Manteca
- 8 代表曲6 A Foggy Day – 「A Garland Of Red」
- 9 代表曲7 All Mornin’ Long – Red Garland Quintet
- 10 代表曲8 If I Were A Bell – The Miles Davis Quintet
- 11 代表曲9 ‘Round Midnight – Miles Davis Quintet
レッド・ガーランドの経歴
レッド・ガーランドは、1923年テキサス州ダラスで生まれたジャズ・ピアニストです。(マイルス・デイヴィスより3つ年上)
エレベーター操縦士の息子として生まれたレッド・ガーランドは、高校時代にはクラリネットとアルトサックスを習っていました。
ピアノを始めたのは、18歳ですから、他のレジェンド達と比べると遅いスタートでした。
1945年(22歳)あるトランペット奏者に誘われて翌年ニューヨークに移り住みます。そこでビリー・エクスタインのビッグ・バンドに加入してプロのピアニストとしての第一歩が始まります。
1947年(25歳)フィラデルフィアのクラブで専属ピアニストになり、チャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィスと共演する機会を得て名前を覚えてもらいました。
1955年(32歳)マイルス・デイヴィス・クインテットに参加することで国際的な名声を手にすることになります。ジョン・コルトレーン、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズらと共演。
1956年(33歳)初のリーダー作「ア・ガーランド・オブ・レッド」を発表。
レッド・ガーランドで最も有名なアルバム「Groovy」を発表
「レッド・ガーランド・ピアノ」「オール・モーニン・モング」「ソウル・ジャンクション」などを続いて発表。

その後、マイルスのバンドにはビル・エヴァンスと交代する時期もあったが、1959年頃まで断続的に参加していました。
また残念なことに当時のジャズ界に蔓延していた薬に手を出し、体調を崩すこともありました。
この頃から演奏を休止していた時期がありました。いろいろ調べてみましたが休止時期の説が複数あったので正確な時期はここでは控えます。
その後も精力的にモダンジャズの世界で活躍してきました。
1984年(60歳)心臓病により帰らぬ人となりました。
レッド・ガーランドの特徴
レッド・ガーランドは、プロのピアニストになる前はプロボクサーをしていたという異色のピアニストです。
子供の頃から楽器はやっていたもののピアノを始めたのは18歳で、そこからプロで活動するまで5年間ほどですから、才能に溢れた人だと想像できます。
演奏スタイルは、「左手でブロックコードを押さえて右手でコロコロと唄うようなシングルトーン」です。
おそらく初心者が短期間でジャズピアノをマスターするには、この演奏方法が一番弾きやすいと思います。
筆者は若い頃、ジャズピアノを習っていましたが、当時の先生が確かレッド・ガーランドの演奏方法をすすめていたように思います。
当時は、何を聴いても難しい演奏に聴こえてピンとこなかったですが、今ならもっとレッド・ガーランドを聴いておけば違ったかもしれないです。
レッド・ガーランドは、32歳頃マイルスのバンドに加入していますが、その時マイルスから「アーマッド・ジャマルの様に弾け」と言われたそうです。
筆者は、アーマッド・ジャマルのことを最近知りましたが、確かにレッド・ガーランドが参考にした演奏をしていることが分かります。

またマイルス・デイヴィスと共演したことでジャズ史に残る超有名な演奏にレッド・ガーランドが絡んでいることも有名です。
おそらくジャズ初心者がレッド・ガーランドの演奏を聴こうと思ってyoutubeで検索してみると「これもレッド・ガーランドなんだ!」となると思います。
また当時ジャズの世界ではマイルス・デイヴィスを筆頭に新しい音楽に挑戦することで評価を得る人が多かったようですが、レッド・ガーランドは終始純粋なジャズを演奏しています。
どれを聴いてもハズレがないのも嬉しいです。
ジャズピアノは好きだけど誰から聴いていいか分からないというジャズ初心者には、レッド・ガーランドはおすすめのジャズ・ピアニストです。