ウェス・モンゴメリーは、アメリカのジャズ・ギタリストです。
「史上最高のジャズ・ギタリストBEST50」で1位に選ばれています。
ジャズを知るうえでもジャズ初心者の方にはウェス・モンゴメリーのギターを聴くことを強くおすすめします。
この記事では、ジャズ初心者に向けてウェス・モンゴメリーがどんなギタリストだったかを分かりやすく紹介しています。
目次
ウェス・モンゴメリーの経歴
ウェス・モンゴメリーは、1923年アメリカのインディアナポリスに生まれたジャズ・ギタリストです。(マイルス・デイヴィスより3つ年上)
ウェス・モンゴメリーは音楽一家に生まれました。それでも本人がギターを始めたのは、20歳の頃、チャーリー・クリスチャンの演奏を参考に独学で練習したと言われています。
すぐに上達し1948年(23歳)でライオネル・ハンプトンの楽団に参加しますが、家族と離れて暮らすことは本望ではないとその楽団を脱退します。
その後は、地元に戻り夜に「ミサイル・ルーム」というライブハウスで演奏をしながらレコーディングに参加するようになります。
1959年(36歳)リバーサイド・レコードと契約し翌年に発表した「The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery」が大ヒットして一気にジャズのスターダムに登り切りました。
移籍のきっかけになったのは、キャノンボール・アダレイが、ウェス・モンゴメリーのギターを一度聴いたことがきっかけで誘ったと言われています。

1962年(39歳)ウェス・モンゴメリーの代表作「フルハウス」を録音。
このアルバムは、ウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブを加えたクインテットで、ウェス・モンゴメリーの絶頂期を迎えます・
1964年(41歳)Verveレコードに移籍して新たにプロデデューサーが参加することでバリバリのジャズからイージー・リスニング色が強くなり、商業的にも成功を収めます。
ウェス・モンゴメリーの気持ちからすると大衆ジャズ路線の音楽を演奏することに葛藤があったかもしれませんが、人気が増したことは間違いありません。
1966年(43歳)ビッグバンドとの共演Going Out Of My Head で「グラミー賞 ベスト・インストルメンタル・ジャズ・パフォーマンス部門」を受賞しています。
1968年(45歳)心臓発作の為、死亡。
ウェス・モンゴメリースの特徴
ウェス・モンゴメリーの演奏の特徴は、何と言っても「オクターブ奏法」です。
ウェスが登場するまでは、チャーリー・クリスチャンセンによってエレキ・ギターで単音弾きのソロがジャズに持ち込まれていましたが、そのスタイルを大幅に進化させたのが、ウェス・モンゴメリーです。
ウェスの演奏は、親指のみでピッキングの為、柔らかい音色になり、後のジャズ・ギタリストにひとつの演奏スタイルとして大きな影響を与えています。
今思い出すと私の知合いでオクターブ奏法を多用する人がいましたが、当然ながらウェス・モンゴメリーからの流れで演奏していたのだと、後になって知りました。