スキャットは、ルイ・アームストロング(サッチモ)が、意味のない言葉を即興で歌ったことで誕生しました。
その後サラ・ボーンやエラ・フィッツジェラルドなどレジェンド達が、素晴らしいスキャットの音源を残してくれています。
この記事では、サラ・ボーンやエラ・フィッツフェラルドに続くスキャットの特異な有名ジャズボーカリスト5名を紹介します。
スキャットの達人たちの超絶センスを感じてみてください。
目次
カート・エリング 現代最高峰のジャズボーカリスト
カート・エリングは、1967年にシカゴで生まれました。早くから聖歌隊で歌っていましたが、大学でジャズと出会います。
そこからカート・エリングはジャズボーカリストとして成功を納めています。
私は、数年前ジャズの知合いからカート・エリングを教えてもらって聴きましたが、ボーカルのクオリティーの高さは半端ないです。
4オクターブ出る声で歌うスキャットは、先人達のテクニックを吸収し、そこにカート・エリングならではのセンスが加わっており、おそらく誰にも真似するこができないスキャットを聴かせてくれます。
日本でも時々ブルーノートに出演していますので、チャンスがあれば一度聴きに行きたいと思います。
ダイアン・リーブス 全ジャンルを歌うジャズボーカリスト
ダイアン・リーブスは、1956年にデトロイトで生まれました。
幼少期から音楽に触れ、若くして才能を見出されています。
ダイアン・リーブスは、ディー・ディー・ブリッジウォーター、ダイアナ・クラール、カサンドラ・ウィルソンと並んで現代において最も重要な女性ジャズシンガーと見なされています。(ウィキペディアより)
中でもダイアン・リーブスのスキャットは、聴きごたえがあります。ここまですごいと真似しようという気持ちが全くなくなります。
スキャットの中で見せるダイアン・リーブスのアフリカ的なフレーズを感じてみてください。
レイラ・ハサウェイ 奇跡の歌声
ジャズというよりソウル、R&Bの歌手ですが、とにかくレイラ・ハサウェイの歌声もただものではありません。
実は、ずっとララ・ハサウェイと思っていましたが、正しくはレイラ・ハサウェイ(Lalah Hathawey)でした。
自分のボキャブラリーの無さが申し訳ないくらいです。
昔からスキャットはすごいと知ってはいましたが、今回記事を書くにあたって調べてみてまたまた驚きの事実を知りました。



youtube動画の6:10頃から聴けます。
マーカス・ミラーとやった「サマータイム」も有名ですね。


シリル・エイメー 新世代の歌姫
シリル・エイメーは、1984年フランス生まれなのでまだまだ若いです。
フレンチ・ジプシーやドミニカンのリズムも含まれるポップスなどをやるので少し異色かもしれませんが、スタンダードジャズも結構やっていますので、今回ジャズボーカルとして紹介することにしました。
彼女のスキャットの特徴は、音程の正確さです。
一流なら音を外さないのは当然かもれませんが、音もテンポも全く外しません。
それに外しそうな雰囲気を全く感じません。


マーク・マーフィー ジャズボーカリスト
アメリカ合衆国ニューヨーク生まれのマーク・マーフィー。
1932年生まれ2015年没ですからつい最近まで生きていたのですね。
もう少し早くマーク・マーフィーの名前を知っていたらもっと彼の情報を得ることができたのにと悔やまれます。
マーク・マーフィーは、この記事で最初に紹介したカート・エリングがかなり影響を受けているとか。
それを知ったうえでマーク・マーフィーの歌を聴いてみると、確かにカート・エリングがマーク・マーフィーの影響を受けていることがよく分かります。
各曲のアドリブソロにオリジナルの歌詞をつけて歌うことをヴォ―カリーズと言いますが、そのヴォ―カリーズを得意とするのが、このマーク・マーフィーです。
ジャズボーカルもいろいろなスタイルがあるのでスキャットを絶対しなきゃいけないということではないと思いますが、個人の自己表現を前面に出すジャズでは、スキャットができると表現の幅が広がりますね。
なかなか彼らの真似はできないと思いますが、彼らは私たちに「自分らしく歌いましょう」と言っているような気がします。
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