【伝説】アーマッド・ジャマルの経歴と代表曲をジャズ初心者にどこよりも分かりやすく紹介します。

アーマッド・ジャマル ジャズ

アーマッド・ジャマルは、アメリカのジャズピアニストです。

マイルス・デイヴィスが高く評価していたことでも有名ですが、日本での知名度は非常に低いです。

この記事ではそんなアーマッド・ジャマルの経歴から代表曲までジャズ初心者にどこよりも分かりやすく紹介します。

アーマッド・ジャマル 死去

アーマッド・ジャマルは、2023年4月16日、自宅で息を引き取りました。

享年92歳。心よりご冥福をお祈りいたします。

アーマッド・ジャマルの経歴

アーマッド・ジャマルは、アメリカのペンシルバニア州出身で1930年に生まれたジャズピアニスト、作曲家、編曲家です。(マイルス・デイヴィスより4つ下)

ある評論家によるとジャズ発展における重要性ではチャーリー・パーカーに次ぐと評価されています。

アーマッド・ジャマルは、若い頃から音楽に興味を持ち、幼少期にはピアノを演奏するようになり、14歳の時プロとしてピアノを弾くことになります。

1950年(20歳)にシカゴに引っ越しアーマッド・ジャマルに名前を変更。

1951年(21歳)ギター、ベースとピアノの変則トリオで初録音をしました。

アーマッド・ジャマルは、シンプルなアレンジとコンテンポラリーなアプローチで知られており、数多くのアルバムをリリースしました。

1958年(28歳)にリリースされた「Ahmad Jamal at the Pershing: But Not for Me」は、全米チャートで長期間トップ10にランクインし、彼の代表作として知られています。

また、彼は編曲家としても活動しており、ディジー・ガレスピー、アイク・アンド・ティナ・ターナー、ラムゼイ・ルイスなどのアーティストと共演しました。

アーマッド・ジャマルは、ジャズのみならず、ポピュラー音楽やクラシック音楽にも精通しており、多様な音楽的背景を持っています。彼の音楽は、その独創的なアプローチと卓越したテクニックによって、ジャズシーンに大きな影響を与えました。

2023年4月、アーマッド・ジャマル 死去。

アーマッド・ジャマルの特徴

アーマッド・ジャマルは、伝説のジャズ・ピアニストですが、日本では結構知名度は低いです。

ジャズ好きの友達とジャズ・ピアニストの話になってもアーマッド・ジャマルの名前が出ることは、まずないです。

この記事を読んでアーマッド・ジャマルに興味をもって、友達との話でアーマッド・ジャマルの名前を出すと、引かれることの方が多いと思いかもしれません。

でも世界的な知名度はありますので間違いなくレジェンドです。

演奏スタイルは、個性的です。

一般的にジャズ・ピアノのレジェンドは、素人が絶対できない超絶テクニックを披露する演奏が多いですが、アーマッド・ジャマルの演奏スタイルは、「間」を大事にしています。

「え?こんなに間があって大丈夫?」と感じるかもしれません。

「これなら、私にも弾けるかも」と感じるかもしれません。

おそらくジャズ初心者のピアニストでも、一部分は同じような演奏が出来ると思います。

しかし同じことをやってアーマッド・ジャマルほどかっこよくならないのがレジェンドたる所以です。

例えが違うかもしれませんが、ジャッキー・チェンの映画「酔拳」に出てくる師匠とすごく似ていると思います。

力を使ってないけどツボを付いているので相手を指一本で倒す、みたいな。

アーマッド・ジャマルの演奏は、そのツボの押さえどころがいいんです。

それでもちょこちょこ超絶テクニックを披露しているところもあります。

調べてみると上原ひろみと交流があり、彼女のデビューアルバムには、プロデューサーとしてアーマッド・ジャマルの名前がクレジットされています。

「間」を大切にするアーマッド・ジャマルとその真逆の演奏スタイルの上原ひろみと交流があることは、面白いことですね。

またマイルス・デイヴィスは、自伝の中でアーマッド・ジャマルのことを高く評価しており、アーマッド・ジャマルをメンバーに誘ったが、断られたのでレッド・ガーランドをメンバーにしたとか。

アーマッド・ジャマルの軽く控えめな演奏を気に入っていて、レッド・ガーランドに対して「アーマッド・ジャマルのように弾け」と言っていたようです。

確かにマイルス・デイヴィスの演奏スタイルも「間」を大事にしている演奏も多く、このエピソードは、何となく想像できる話でもあります。

また、アーマッド・ジャマルが、マイルス・デイヴィスの誘いをなぜ断ったか?

この疑問については、ほぼ謎です。

想像でしかありませんが、アーマッド・ジャマルのやりたいことが、マイルス・デイヴィスの誘いよりも勝っていたのだと思います。

他にも理由があるのかもしれませんが、アーマッド・ジャマルの演奏を聴いていると自分を信じ切って「やりたいことをやる」という至極当然なことを貫いただけではないかと。

上手い人の演奏には、二種類あって、ひとつは「素人が絶対弾けそうもない超絶テクニックの演奏」と、二つ目は「もしかしたら私も演奏できるかもしれない、と魔法にでも掛けられた演奏」だと思います。

アーマッド・ジャマルの演奏は、間違いなく後者です。

ピアノを弾かない「間」を作ることへの恐怖心に勝つことが出来れば、アーマッド・ジャマルの演奏スタイルを目指してもいいかなと思います。

アーマッド・ジャマルのピアノはとても独特です。

ジャズ初心者にとって聴きやすいジャズ・ピアニストのひとりに入りますので、是非一度聴いてみてはいかがでしょうか?

代表曲1 Poinciana

代表曲2 But Not For Me

代表曲3 Misty

代表曲4 Soul Girl

代表曲5 Autumn Leaves

代表曲6 Wave

代表曲7 Saturday Morning

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