サルサダンスには3つの種類のスタイルがあります。その3つの種類のサルサダンスと歴史について初心者の方にも分かりやすく説明します。
サルサダンスを踊ってみたいとすぐに始めるのはいいことですが、出来ればこの3つの種類のサルサを分かったうえで始めた方がいいです。
始めてサルサを見るとほとんど同じダンスに見えるかもしれませんが、身体を動かすとこの3つのスタイルは大きく違います。
この記事を読んでサルサダンスのそれぞれのスタイルを知ったうえであなたの好みのサルサを始めてみてはいかがでしょうか?
サルサダンスは、大人の趣味としてはぴったりです。
関東でサルサを始める方には、断然ON1をおすすめします。
目次
サルサダンスの歴史
サルサダンスは、キューバで生まれたダンスです。でもキューバから世界に広がったのではなくて、一度アメリカに渡ってそこから世界に広がりました。
始まりは、1960年代後半なのでそれほど歴史のあるダンスではありません。
アメリカに渡った時、ロスアンゼルスで発展したサルサをロサンゼルススタイル(ON1)(読み方は、オンワン)と言います。
ニューヨークで発展したサルサをニューヨークスタイル(ON2)(読み方は、オンツー)と言います。
キューバの民族ダンスのスタイルを踏襲しているサルサダンスをキューバンと言います。

しかも地域(国や都市)において踊られているサルサダンスは、この3つのスタイルの割合が違います。
ちなみに関東では、ON1:ON2:キューバン=6:3.5:0.5 くらいだと思います。(私の感覚です。)
サルサは、ペアダンスなので一人では踊ることが出来ません。
(シャインといって、一人で踊ることもあるので、厳密に言うと一人でも踊ることはありますが、一般的にペアで踊ります。)

ON1(オンワン) ダイナミックなサルサダンス
関東でサルサを始める方には、断然ON1をおすすめします。
サルサダンスのリズムは、複雑なクラーベというリズムが入りますが、数え方は単純に4拍です。1234、5678と数えてください。
ON1のステップ
1234、5678 と言うリズムに合わせて
男性は「1」を左足から前に踏み出して
「左右左―、右左右―」とステップします。
5の右足は、後ろに踏み出します。
「-」は、ステップしません。休むのではなく、次の5のステップに行くまでのタメになります。
これが男性の基本です。
女性は、1の右足から後ろに引いてステップします。
「右左右―、左右左―」
5の左足は、前に踏み出します。
これで男性女性が向き合ってステップをすると足がぶつからずに踊ることが出来ます。
ON1のリズムの取り方
1234、5678 と言うリズムで「1」「5」にアクセントがあります。
「1」は、音符で説明すると「♩」のことです。
ラテンの曲で「1」と「5」にアクセントを持っている曲は、ダイナミックなリズムになります。
初心者の頃は、「1234」で準備をして「5678」で技を掛けることが多く、コツが分かると比較的覚えやすいと思います。
サルサダンスは、相手の方が別のスタイルだと誘ってもお互い楽しむことは出来ません。
関東では、圧倒的にON1人口が多いのでサルサを始めて手っ取り早く楽しむ為には、ON1から始めるのがいいというわけです。
ON2(オンツー) オシャレでエレガントなサルサダンス
ON1に比べオシャレで女性がエレガントに踊ることが出来るスタイルが、ON2です。
ON2のステップ
1234、5678のリズムに合わせて
男性は、「1」をその場で左足を踏んで「2」を右足で後ろに踏み出します。
「5」は右足、「6」は左足で前に踏み出します。
女性は、「1」をその場で右足、「2」で右足を前に踏み込みます。
「5」は左足をその場で、「6」を右足で後ろに踏み出します。
これでお互い足は踏まずに済みますよね。
ON2のリズムの取り方
1234、5678のリズムに合わせて
「2」「6」にアクセントがあります。
ここまで説明して何か気付いた人がいたらかなりの音楽通の方ですね。
「2」と「6」にアクセントがあるラテンの曲は、ジャジーな感じがします。
スウィングジャズのリズムの取り方も当然ながら「2」「4」「6」「8」ですよね。
なのでON2は、「ジャズっぽい感じがする」と覚えておくと理解が早くなります。
ジャズっぽい感じのラテンなのでダンスもおしゃれな感じになります。
ペアダンス自体、女性を綺麗に踊らせるダンスだと思いますが、ON1と比べてもON2は、その要素が強くなります。
オシャレなサルサダンスを踊りたい人、女性を綺麗に踊らせたい人はON2をおすすめします。
ちなみに、当初関東のON2の割合は、先ほど3.5と言いましたが、「現在NO2人口は増えています。」
ON1をやっていた人がON2にも興味を持つようになりました。
キューバンスタイル 民族ダンスに近いサルサダンス
ON1、ON2に比べて踊る人の個性を出しやすく、マスターすると一番熱いダンスが、キューバンスタイルです。
キューバンスタイルのステップ
1234、5678のリズムに合わせて
男性は、「1」はその場で左足、「2」もその場で右足、「3」に左側に大きく左足で踏み出します。「4」は次の「5」を踏み出す時のタメになります。
「5」は左足に引き寄せて右足、「6」もその場で左足、「7」を右側に大きく右足で踏み出します。
「8」は、次の「1」を踏み出す時のタメです。
女性は、「1」はその場で右足、「2」もその場で左足、「3」に左側に大きく右足で踏み出します。「4」は次の「5」を踏み出す時のタメになります。
「5」は右足に引き寄せて左足、「6」もその場で右足、「7」を右側に大きく左足で踏み出します。
「8」は、次の「1」を踏み出す時のタメです。
キューバンスタイルのベーシックステップは、「3」と「7」の時に大きく横に踏み出します。向かい合ってこの足運びでステップを踏んでいると当然ながら足を踏むことはありません。
キューバンスタイルのリズムの取り方
1234、5678のリズムに合わせて
「3」と「7」に圧倒的にアクセントを置きます。
「1」は音符で説明すると「♩」(四分音符)です。
細かいリズムを抜きで考えるとキューバンスタイルを踊る時にかかるサルサは、ラテンロックと同じリズムになります。
なので、強いリズムを感じることが出来るサルサは、キューバンサルサということになります。
キューバンは熱いわけです。
それと、ON1、ON2は、基本的にステップを縦に踏みながら一直線上を踊ることが多いですが、キューバンスタイルの場合、横にステップを踏みながら男女でゆっくり回りながら踊ることが多いです。
それと、ON1、ON2のレッスンでは技をひとつずつ教えてもらい、その技をフリーの時に自分のタイミングで掛けて踊ります。覚えたままの技をそのまま掛けるのが一般的です。
キューバンサルサの場合は、レッスンで技を教えてもらっても、自分が踊りやすいように短くしてもOKですし、ひとつずつの短い技をつなげて踊るという感覚でも全然OKです。(それでも十分難しいですが)
一番フリーダンスに近いダンスがキューバンスタイルなのです。
多分、すごく運動神経がよくて自分の表現の仕方について変なこだわりがなかったら、ラテンのリズムに合わせて踊ってしまったらすぐにマスターできるのがキューバンスタイルのサルサです。
でも、我々日本人は、「このスタイルはこんな感じです。」と教えてもらうとその通りに踊れないと何だか違和感ありませんか?
教えてもらった通り踊れなくてもサルサダンスなのですが、教えてもらった通りステップを踏んで踊りたいのが日本人なので、やっぱりキューバンサルサは難しいのだと思います。
サルサダンスの全てのスタイルに共通する基本とは?
サルサダンスを踊る時一番大事なことをお伝えします。
笑顔です。
僕は、始めてサルサと出会った時は度肝を抜かれました。
普段生活をしているといろんなことで悩んでみたり、こうしなければならないと思うことが多い自分ですが、サルサを踊っている人は、心の底から忘れる瞬間があります。
サルサダンスの基本は、リズムとか基本のステップではなく「笑顔」だと断言します。
これさえ出来ていれば誰だって踊って楽しめるのがサルサなんです。
サルサダンスは、大人の趣味として断然おすすめする趣味です。
もしも、サルサに興味があったら是非一歩を踏み出してみてください。
違った世界が広がりますよ。