モードジャズとは何か?
モードジャズは、変わり続けてきたジャズの中でもモダン・ジャズを象徴するスタイルの音楽です。
モードジャズを完成させたのは、有名なマイルス・デイヴィスです。
モード・ジャズをもっと知りたいと思ってネットで調べると、結構専門用語で説明している記事が多くて、結局よく分からない、という風になりませんか?
この記事では「モードジャズとは何か?」をジャズ初心者に絶対分かるよう説明します。
1950年代後半にマイルス・デイヴィスにより施行され1959年に「カインド・オブ・ブルー」で完成されました。
そこで、言葉で説明する前に、まずはモードジャズを代表する曲を聴いてください。
目次
ソー・ファット(So What) マイルス・デイヴィス
「カインド・オブ・ブルー」に入っている「ソー・ファット(So What)」を聴いてみてください。
テーマが終わりアドリブに入るところで毎回鳥肌が立ちます。
夜は千の眼を持つ(The Night Has A Thousand Eyes) – ジョン・コルトレーン
モードジャズを説明する時に忘れてはならないのが、ジョン・コルトレーンです。
モダンジャズを牽引したトップがマイルス・デイヴィスならそれに次ぐ人が、ジョン・コルトレーンになります。
エズセティックス(Ezz-thetics) - ジョージ・ラッセル(George Russell)
モードジャズというとマイルス・デイヴィスばかりにスポットライトが当たりますが、マイルス・デイヴィスにモードジャズのヒントを与えたのが、この人、ジョージ・ラッセル。
残念ながらその後のモードジャズの流れには乗らなかったのであまり有名ではないですが、この曲も聴いてみてください。
ソー・ファットとはずいぶん違いますが、これも理屈としてはモードジャズです。
ブルー・イン・グリーン(Blue in Green) - ビル・エヴァンス
昔、ジャズを聴いてなかった頃、NHKを観ていたらモダン・ジャズに影響を与えた3人としてマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンスが取り上げられていましたことを思い出します。
ビル・エヴァンスもモダン・ジャズに影響を与えた一人に必ず数えられます。
「ブルー・イン・グリーン」は、ビル・エヴァンスが「カインド・オブ・ブルー」に提供した曲として有名なのでここに紹介します。
モダン・ジャズを語るには、モードジャズがとても重要な訳ですね。
Impressions – ジョン・コルトレーン
とにかくかっこいいのでジョン・コルトレーンの曲も聴いてみてください。
モード・ジャズとは何か?
モード・ジャズを言葉で説明するとホント意味が分からなくなりますが、ジャズ初心者の方にも分かるように分かりやすい言葉で説明したいと思います。
ビ・バップに始まるモダンジャズは、コード進行の展開によって瞬時に使える音を見つけてコード上の音を使ってアドリブを演奏していました。(もちろん瞬間的にコードにない音を使うこともあります)
そうすると使える音が限られてきてアドリブに限界を感じる様になります。
モード・ジャズは、コード進行ではなくモード(旋法)の中でアドリブを展開しフレーズを作る演奏です。
で、ここの部分が分かりづらいですよね。いや、私もこれが限界です。(笑)
要は、モード・ジャズでアドリブをする場合は、その音階全ての音でアドリブを作っていいので、特にコード構成音で完結しなくても問題ないとしています。
メロディーを作るとどうしても完結したくなりますが、モード奏法は完結しないのでいつまでも浮いているような演奏になります。
その雰囲気が、かっこよく都会的という訳です。
モードジャズの特徴
モード・ジャズはモード演奏のことですが、2つのコードから演奏される場合が多いです。
有名な「ソー・ファット」はDm11とE♭m11のコードだけで演奏されています。
なので演奏する人は、この単純なコードの中でオリジナリティーを出してメロディーを考えるので難解でてエキサイティングな訳です。
でも、モード演奏がモードジャズなので2つコードで演奏されている演奏だけがモードジャズではありません。コードチェンジはあってもモード演奏をしているとモードジャズになります。
難しいですよね。
以上です。
モードジャズを知ったうえでハード・バップを聴いてみるとまたいろいろ発見できると思います。