筒美恭平の名前は知っていますか?
もしかしたら若い人は、名前を聞いてもピンと来ない人もいるかもしれません。
実は、筒美京平は、日本音楽シーンで一番売れた大作曲家なんです。
名前を知らない人もこの記事を読むと、筒美恭平がどれだけすごい人で天才なのか分かります。
音楽好きの日本人なら筒美京平は知っておくべきです。
目次
筒美京平さん 死去
2020年10月7日 筒美京平さんが死去されました。80歳。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
筒美恭平の略歴
筒美恭平は、1940年生まれ。幼少の頃からピアノをやっていましたが、大学は青山学院大学経済学部卒業なので音大出身ではありません。
学生の頃は、ジャズをやっていてルパン三世のテーマを書いた大野雄二と面識がありました。
就職は、音楽関係の仕事に就きたいと1963年に日本グラモフォンに洋楽担当ディレクターとして勤務していました。
そこで、大学の先輩の作詞家である橋本淳氏に曲を書くように勧められたのがきっかけです。
当時フジテレビで音楽番組のディレクターをやりながら曲も作っていた、すぎやまこういち氏から本格的に作編曲を習うようになりました。
仕事が終わってからの作曲の勉強なので体力的にもハードだったと想像しますが、調べたところ筒美恭平の作編曲の勉強は、この時だけです。
ご自身が好きで洋楽など聴きあさっていたようですが、天才と言われるはずです。
1966年に「黄色いレモン」で作曲デビュー。
1969年にいしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」でブレイク。
ここから筒美恭平の快進撃が始まったわけです。
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」とジュディ・オングの「魅せられて」はそれぞれ日本レコード大賞を受賞しています。
また、1971年から1987年に10回にわたって日本の作曲家別レコード売り上げ年間1位を記録しています。すごくないですか?
筒美恭平が天才と言われる理由
一度聞くと忘れられないサビ
とにかく曲のサビが覚えやすいです。
曲にはサビがありますが、筒美恭平の曲は、サビを聞くとピタッとハマる気持ち良さがあります。
イントロからしっかりしたメロディーがある
筒美京平の曲は、イントロからしっかりしたメロディーがあります。
イントロのフレーズを聞くとその歌がすぐイメージ出来るのは特徴的です。
Aメロ、Bメロもメロディーが綺麗
とにかくメロディーが綺麗です。
サビだけでもキャッチ―なメロディーを作るのは、難しいものの、筒美京平の曲は、AメロBメロから綺麗なので、曲の頭から楽しむことができます。
サビに入る前のタメが秀逸
Aメロからメロディーが綺麗と紹介しましたが、何といっても曲のメインはサビです。
そのサビに入る前のタメが秀逸です。
筒美京平は、編曲もされるのでその影響もあると思いますが、「~そろそろサビに入るぞ~、きたきた~」とでも言っているような、サビまでの持って行き方が絶対にすごいところです。
16分音符の使い方が上手い
最近の曲は、16分音符のたくさん使った曲は多いですが、筒美京平の曲は、70年代の頃から上手く使っています。しかも16分音符メインではなく、ところどころで上手く使っています。
フレーズの展開が分かりやすいので曲を覚えやすい
いい曲は、Aメロ、Bメロ、サビが流れる様なメロディーとして繋がっています。
それぞれのフレーズの繋がりが自然なのでAメロが終わる頃には、Bメロの頭がイメージできます。サビへの導入もしかり。
結局、覚えやすい曲になっています。
歌手のイメージによって曲を作ることができる
各時代の売れっ子に楽曲を提供していますが、歌手をイメージしてその人に合う曲を書いています。なので、さまざまなイメージを持った曲があります。
この振れ幅の大きさは誰にも真似できないです。
天才作曲家 筒美京平の名曲
筒美京平が気に入っている曲
「また逢う日まで」尾崎紀世彦
「さらば恋人」堺正章
「木綿のハンカチーフ」太田裕美
1960年代の名曲
「ブルー・ライト・ヨコハマ」いしだあゆみ
「サザエさん」宇野ゆう子
1970年代の名曲
「私の彼は左きき」浅丘めぐみ
「17才」南沙織
「青いリンゴ」「甘い生活」「針葉樹」野口五郎
「恋する季節」西城秀樹
「男の子女の子」「モナリザの女」「花とみつばち」「よろしく哀愁」郷ひろみ
「赤い風船」浅田美代子
「ロマンス」「シンデレラハネムーン」岩崎宏美
「東京ららばい」中原理恵
「飛んでイスタンブール」庄野真代
「たそがれマイ・ラブ」大橋純子
「日曜日はストレンジャー」石野真子
「セクシャルバイオレット№1」桑名正博
1980年代の名曲
「スニーカーぶる~す」「ブルージンズメモリー」「ギンギラギンにさりげなく」近藤真彦
「抱きしめてTONIGHT」「君に薔薇薔薇…という感じ」田原俊彦
「センチメンタル・ジャーニー」松本伊代
「夏色のナンシー」早見優
「まっ赤な女の子」「ヤマトナデシコ七変化」「なんてったってアイドル」小泉今日子
「Romanticが止まらない」C-C-B
「卒業」斉藤由貴
「あなたを・もっと・知りたくて」薬師丸ひろ子
「WAKUWAKUさせて」中山美穂
「1986年のマリリン」本田美奈子
「君だけに」「仮面舞踏会」少年隊
1990年代の名曲
「BEST FRIEND」SMAP
「カナディアン・アコーディオン」井上陽水
「強い気持ち・強い愛」小沢健二
2000年以降の名曲
「AMBISIOUS JAPAN」TOKIO、
筒美京平のまとめ
いや~、すさまじい楽曲の数々ですよね。今でも題名を聞いただけでメロディーを思い出すことが出来ます。これでもほんの一部です。
こんなにすごい曲を書いてきたのに、筒美京平は、表舞台には出ずに裏方に徹して来ました。
自分のことを職業作家と言いヒットメロディーを生み出すことを常に考えている本物のプロフェッショナルです。
日本を代表する作曲家です。