ジャズバラードには素敵な曲がたくさんあります。
ジャズのセッションで演奏される曲は、当然ながらスウィング(4ビート)が多いですが、この記事ではバラードに注目しました。
今回は、ジャズのセッションでよく演奏されるジャズバラードの名曲を、演奏する方に向けて紹介します。
普段バラードはあまり聴かないという方でもとりあえずここで紹介している曲は、ジャズの基本中の基本ですので知っておいて損はありません。
目次
- 1 ジャズバラード① マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)
- 2 ジャズバラード② マイ・フーリッシュ・ハート「愚かなり我が心」(My Foolish Heart)
- 3 ジャズバラード③ ミスティ (Misty)
- 4 ジャズバラード④ ボディ・アンド・ソウル「身も心も」(BODY AND SOUL)
- 5 ジャズバラード⑤ ラヴァ―・マン(Lover man)
- 6 ジャズバラード⑥ テンダリー(Tenderly)
- 7 ジャズバラード⑦ スターダスト(Stardust)
- 8 ジャズバラード⑧ ニアネス・オブ・ユー「あなたのそばに」(The Nearness of You)
- 9 ジャズバラード⑨ ウェン・アイ・フォール・イン・ラブ「恋に落ちた時」(When I Fall in Love)
- 10 ジャズバラード まとめ
ジャズバラード① マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)
1937年発表の元はミュージカル曲。
ミュージカルのイメージは、ほとんどないくらいジャズのスタンダード曲として有名です。
マイルス・デイビスをはじめ多くのレジェンド達が演奏を残してくれています。
この曲を最初に流行らせたのはご存知、フランク・シナトラです。
セッションでは、2月になると季節ものとしてよく演奏されますね。バレンタインデーですから。
紹介したいのは、チェット・ベイカーが歌ってトランペットを吹いた「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」です。
ジャズバラード② マイ・フーリッシュ・ハート「愚かなり我が心」(My Foolish Heart)
マイ・フーリッシュ・ハートもジャズバラードのスタンダードとして有名ですが、元は映画の主題歌です。
邦名は、「愚かなり我が心」と言いますが、これあまり知られていないと思います。
マイ・フーリッシュ・ハートも多くの人が演奏していますが、有名なビル・エバンスの演奏を紹介します。
ジャズバラード③ ミスティ (Misty)
1954年にジャズピアニストのエロル・ガーナ―によって作曲された曲が、この「ミスティ」。
ミスティは、ジャズを少し聴いたことがある人なら知っている人も多いと思いますが、意外なことに最初はインストゥルメンタルの曲で、後で歌詞が付けられた曲です。
特にボーカルセッションに行くと必ずと言っていいほど歌われる曲ですね。
なのでご紹介するのは、エラ・フィッツジェラルドの「ミスティ」です。
ジャズバラード④ ボディ・アンド・ソウル「身も心も」(BODY AND SOUL)
ボディ・アンド・ソウルもセッションではよく演奏されるバラードの名曲です。
1930年に発表された曲で多くのレジェンド達が演奏していますが、昔の演奏を聴くとこってりのバラードよりもミドルテンポではっきりリズムをきざんでいる演奏が多いです。
私は、ほとんどセッションでしかバラードを聴かないのでボディ・アンド・ソウルはバラードの定番と思っていましたが、そうでもないようです。
そこでバラードらしいソニー・スティットのボディ・アンド・ソウルを紹介します。
ジャズバラード⑤ ラヴァ―・マン(Lover man)
ラヴァ―・マンは、ジャズのセッションに参加して初めて聴いた曲でした。
ジャズバラードの中でもジャズバラードらしい名曲ですね。
ラヴァー・マンのメロディーがすぐに口ずさめるようになると、ジャズ中級者と言ってもいいと思っています。
この曲、セッションではサックス奏者がこぞって演奏しています。最初ピンときませんでしたが、聴くたびに良さが分かってくる曲です。
チャーリー・パーカーの演奏を紹介します。
ジャズバラード⑥ テンダリー(Tenderly)
「テンダリー」もジャズらしい曲で、女性ボーカリストがよく歌っています。
セッションでこの曲を演奏する人は、結構ジャズ上級者というイメージがあります。あくまでイメージですが、通好みの曲ではないでしょうか。
ジャズバーでカクテル片手に聴くにはぴったりですね。
女性ボーカリストと言えば、この人、サラ・ヴォーンの歌を紹介します。
ジャズバラード⑦ スターダスト(Stardust)
「スターダスト」は、1927年にホーギー・カーマイケルが発表したジャズのスタンダードナンバーです。
この曲は、日本でも美空ひばりが歌って少し知られているのでジャズ初心者の人でも聴いたことあるかもしれません。
特徴的なのは、バース(テーマに入る前に語るように歌うイントロ部分)です。
ボーカリストは、是非バースも歌えるようになって挑戦したいですね。
ナット・キング・コールの「スターダスト」を紹介します。
ジャズバラード⑧ ニアネス・オブ・ユー「あなたのそばに」(The Nearness of You)
「ニアネス・オブ・ユー」は、1938年にホーギー・カーマイケルが作曲したポピュラー音楽です。
この曲は、とにかく甘いメロディーですね。何だか涙がこぼれそうになります。
「ニアレス・オブ・ユー」を歌う人は少ないかもしれませんが、絶対バラード大好きな人です。ノラ・ジョーンズの歌を紹介します。
ジャズバラード⑨ ウェン・アイ・フォール・イン・ラブ「恋に落ちた時」(When I Fall in Love)
「When I Fall in Lov」eは、昔からのスタンダードバラードですが、最初にヒットしたのは、1952年にドリス・デイが発表した録音。
この曲も多くの人が歌っていますが、カーペンターズやセリーヌ・ディオンなど新しい人達にも歌い継がれています。
最後は、聴きごたえのあるキース・ジャレットの演奏をどうぞ!
ジャズバラード まとめ
ここで紹介したジャズバラードはほんの一部です。それでも初心者の方がセッションに参加する際、この記事で紹介した曲を何となく知っていたらそれほど困ることはないと思います。
ボーカルの方も是非何曲かレパートリーに加えておいてくださいね。
ボーカリストがキーを合わせる時は、「ボーカルキーの決め方【ジャズ編】初心者向けにどこよりも分かりやすく説明します」を参考にしてください。